サッカーの練習「だけ」とは?
サッカーの練習といえばグランドで行う技術や戦術、フィジカルトレーニングをイメージしますが、それだけではサッカーは上手くなりません。
よく「心技体」と言われるように「心(メンタル、思考)」「技(技術、戦術)」「体(フィジカル)」の3つが揃ってはじめて良いプレーが実現します。
しかし最も重要である「心(メンタル、思考)」のトレーニングに関しては「いささかおろそかにされがち」というのが現実です。なぜなら、メンタルトレーニングの効果は「技術や戦術、フィジカルトレーニングの効果を最大限に引き出すためのもの」であるため、直接的には目に見えないからです。
その結果、目に見える「技術や戦術、フィジカルトレーニングだけが評価されてしまいがち」になってしまいます。
そしてもう一つの大きな課題は
「心(メンタル、思考)」に関してはクラブの練習だけで身に付くものではない
ということです。
例えば「上手くなりたい」という向上心、「負けない勝ちたい」という闘争心、「こうしたらどうなる?」といった探求心、「練習で教わっていない状況に直面した時に自分ならどのように打開するか考え失敗を恐れず即座にやってみる」といった現場対応力、「練習したことを家に帰って振り返り、できた事できなかった事を思い出し、どうすればできるようになるのか考えて、次の練習でやってみる」といった勤勉さ、「早寝早起き、バランスの良い食事、自分で荷物を準備する」といった自己管理力は、チーム(指導者)は現場での指導はできますが、それらを育む場は最も多くの時間を過ごしている普段の生活の中にあります。
勘違いして欲しくないのですが、決して家庭環境を否定している訳ではありません。
多くの一流アスリートはメンタルトレーニングの一環として、このような良い習慣を身に付けることに多くの時間を費やしていることを知ってください。
これらの「アスリートとしての良い習慣」をベースに日々の練習を積み重ねることによってはじめて、技術や戦術、フィジカルトレーニングは効果を発揮します。
決して練習に参加さえすれば勝手に上手くなるという訳ではありません。
上手くさせるのは選手自身であって、指導者は上手くなりたいあなたのお手伝いに過ぎません。
選手と指導者の思いが一つになったとき、チームは勝利に向かって前進しはじめます。
さいごに
繰り返しますが「心技体」と1番初めに「心」が書かれているように、「心」はとても大切な「目に見えないスキル」であり、人が「最もトレーニングしなければならない分野」であることを理解してください。
他人の「正しい」で行動するのは、とても「楽」ですが「全て」ではなく
自分の「正しい」で行動するのは、とても「苦」ですが「嘘」はありません。